こて絵(その1)

こて絵をご存知でしょうか。
伊豆・松崎町の左官職人、入江長八で有名な、あれです。


1月24日、小淵沢駅から農の里に車で3分足らずの小淵沢町上笹尾。
細い路地に入ると土蔵が3つ、4つ。
このように「水」の字や家紋が書かれているのはよく見る。


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でもこちらの土蔵はちょっと違う。
何やら色のついた、それも何かの絵が・・・


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これが「鏝(こて)絵」。
漆喰に顔料を混ぜたものを使って立体的に塗りつけたもの。
ピョウタンを片手に、何やら抱えている・・・

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こちらは、そのお隣の土蔵。

P1060992.jpg

袋を抱えた大黒様、おめでたい絵柄である。
奥さんから話を伺うことができた。
「数年前に壁を塗り直したのですよ。でも、この絵は昔からのままかしら。」
写真右上に見える龍のような飾りも鏝でつくったもの。


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こちら3軒目の鏝絵は、いつも通る道に面したお宅のもの。
私より2つ歳上となるご主人に話が聞けた。


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絵柄は、二宮金次郎である。
そもそも鏝絵は、職人が左官の仕事をさせてもらったお礼としてつくるもので、この土蔵は昭和28年に、茅野の宮坂じこうという職人のなせる技とのこと。
その出身地には今でも鏝絵がたくさん残っているとも。

P1060998.jpg

この土蔵には、金次郎の左下に、飛び交う二羽の鶴が、

P1070002.jpg

また、右下には亀と、対になって鏝絵が施されている。
ご主人「30年ほど前に宮坂さんの弟子に、鏝絵を含めて壁を塗り直してもらったが、手を一切抜かない仕事っぷりには頭が下がった。」と、その時の感動を熱く語ってくれた。

P1070001.jpg

この土蔵の正面はこちら側。
漆喰で塗り込めた両開きの扉が、手前側にももうひと組ある。
今でも収穫した米を籾(もみ)のまま保存しているようだ。


P1070004.jpg

冒頭2軒の土蔵の、路地の反対側はこう。
鏝絵を見つけた喜びに加え、この景観に息を飲んだ。


P1060989.jpg

宮坂職人(故人)の出身地の鏝絵も見てみたいが、その前に農の里近傍のこて絵をもっと紹介していきます。(2013.2.8)
<訂正>2軒目の絵柄は、布袋さんではなく、大黒さんでしたので修正しました。(2013.2.9)


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No title

拙ブログにコメントいただきありがとうございます。

時々、こちらを拝見しておりました。
素晴らしい生活をされており、真似したいなぁとかねがね思っておりました。
そしてブログの内容や、写真もレベルが高くいいなあと。

こて絵、言葉としては知っていましたが、こんな素晴らしいものは初めて見ました。

ブログのリンクを貼らせてください。

Re: No title

メイの家さん、かねてよりお噂はお聞きしておりました。
リンク、こちらこそよろしくお願いいたします。

農の里は素敵な人たちに囲まれております。
師匠?と一緒にお越しください。

こて絵はもっと紹介していきますので、期待していてください。

こて絵ツアー

次回の丸一の会(暖かくなってから・・・)では、ぜひこて絵を巡るツアーなどいかがでしょうか。そのときまでに名品マップなどが出来ているとよいですね。
最後の景色、背景の山がなければ北海道の風景と見まがいます。
しかし山の姿も壮大で、こんなところもあるのだと再認識させられました。

Re: こて絵ツアー

となりのじろろさん、こて絵ツアーは良いアイデアですね。
実は、北杜市主催などのツアーがあります。
のどかな農村の空気にふれながら歩くのはお勧めです。

こて絵土蔵の集落から眺められる景観、そういえば八ヶ岳南麓では珍しいです。
きっと農地整理でうまれた土饅頭の林なのでしょうが・・・


プロフィール

Shige Haru

Author:Shige Haru
●小学校3年生のときの理科の宿題が「季節のたより」
●何の花が咲いた、何の鳥が鳴いていた、初カツオを、あるいはイチゴを食べた・・・と日記風に書き記した。今と違って食材にも季節が感じられた。
●そんな季節を感じられる便りを、八ヶ岳南麓の里と横浜の自宅から、お伝えしていきます(故あって、今しばらくは自宅からが主となっています)。

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