波の伊八

5年半前の話になるが、退職後に千葉に移住した友人の誘いで房総半島の中央にある大山千枚田を訪ねたことがある。
都会人がオーナーになってコメ作りをしていることで有名である。
(以下4枚の写真:2010年12月)


P1020448.jpg

その旅のもう一つの目的地が千枚田近くの大山不動。
奈良時代の創建という古刹である。


P1020451.jpg

その不動堂に立派な龍の彫り物がある。
今の鴨川市生まれの武志伊八朗信由、1803年、52歳の作。


P1020450 大山不動

伊八は、波を彫らせたら天下一品と評された。
葛飾北斎が、彼の波をモチーフに有名な「神奈川沖波裏」を描いたといわれるほど。

P1020458.jpg

伊八は東京、千葉、神奈川に名作を残すという。
今回、三浦市南下浦町の来福寺に伊八の作品を訪ねた。
ここは、鎌倉武将のひとり和田義盛の菩提寺でもある。

P1040427.jpg

本堂向拝の頭上にある龍がそれである。
最晩年の作であり、実際は弟子が彫ったらしいが、残念ながら波は彫られてなかった。

P1040430.jpg

房総の鴨川と三浦、陸路より海上交通が便利だったその昔は、案外近い関係だったのだろう。
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弟橘媛

伊豆の長八、波の伊八なる格言があるそうですね。
鏝絵と木彫の違いはありますが、同じような時代に作品を残す“八”の名人たちです。
房総半島で“八”といえば南総里見八犬伝ですが、房総と三浦の海上交通という言葉をみて、日本武尊の遠征を援けて、海(東京湾?)に身を投じた弟橘媛を思い出してしまいました。
そういえば、久里浜のフェリーもちょっと海が荒れただけで欠航してしまいますね。
当時の航路も案外厳しかったのかも。

Re: 弟橘媛

となりのじろろさん、名前の「八」は縁起が良い数字だからつけられたのでしょうか。
頼朝も、三浦と房総とを行き来しました。
久里浜から見ると、金谷はすぐ目の前に見えます。
東京湾湾口道路の計画が云々されたことがありましたが、最近聞きません。

No title

武志伊八朗信由、初めて知りました。
このようなものを鑑賞するほどの知識が全くありませんでした。

せっかくの彫り物ですが、屋外に彫られたものだけに、劣化してそのうち何が何やらわからなくなり、いずれは消滅の可能性もありますが、デジタルによる保存するほか手はないかもしれません。

Re: No title

メイの家さん、伊八の苗字が私と似ていることから、千葉の友人が誘ってくれたのでした。

屋外にあるだけに気軽に鑑賞できます。
風化の心配があるのは痛しかゆしです。

Shige Haruさんの伊八

〇そうですか、「ご念」が往ったこと、5年も前のことになりますか。
〇Shige Haruさんに因み「波」の伊八を「並み」の小生がご案内しました。
〇十分にその価値を見出せない儘に、片隅に仕舞っていました。
〇伊八は、「神奈川沖…」の有名な浮世絵の発想に繋がります。
〇近代絵画の畢竟、ゴッホにも影響を与えた浮世絵は、クール!
〇千葉は頻繁に多少揺れていますが、安全で悠久の世界です!
〇谷戸や急傾斜地等、危険地帯から、千葉にお逃げなさい!!
〇物価水準も低い、文化程度も低い、人間関係の塀も低い!
〇全国一番の古墳から類推…、今後の安定性が想定される?
以上、「Shige Haru新報・千葉支局」からのお知らせです!

Re: Shige Haruさんの伊八

賢ちゃんさんに、私の苗字にちなんで武志伊八をご案内いただきました。
職人の仕業は世間に評価されにくいものですが、このように名前が残っているのはよほどの腕ということですね。

千葉はなんでも低いですか。
なかでも人間関係の塀が低いとは、「へー!」。
全国一の古墳に、「フーン!」

プロフィール

Shige Haru

Author:Shige Haru
●小学校3年生のときの理科の宿題が「季節のたより」
●何の花が咲いた、何の鳥が鳴いていた、初カツオを、あるいはイチゴを食べた・・・と日記風に書き記した。今と違って食材にも季節が感じられた。
●そんな季節を感じられる便りを、八ヶ岳南麓の里と横浜の自宅から、お伝えしていきます(故あって、今しばらくは自宅からが主となっています)。

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