幻のオリンピア

季節のブドウが届いた。
中井町に住んでいた時、お隣だったS先生宅からだ。
先生は当時、東京大学農学部付属二宮果樹園で研究(なかでもブドウ)と学生の指導をされておられた。


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いただいたのは、長野の生産者が作った「オリンピア」種。
東京オリンピックの年の命名で、聖火のような色合いとすっきりとした甘み、プリプリとした食感が特徴。
1979(昭和54)年の東京サミットで晩餐会デザートにも用いられた。
ともかく栽培が難しく、現在、限られた農園でしか作られていない。


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先生に勧められた品種、マスカット・ベリーAを鉢で育てている。
食べてよし、ワインにもできるという兼用種。
今年は7房だが、もっと生ればワインにもしたい。


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これも先生おすすめのスモモ・メスレー種で、庭植えしている。
スモモは1本では受粉しにくいが、この品種は1本でも実がなる。
今年は収穫の前夜、ハクビシン?に全部やられてしまったが。


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当時飼っていたニワトリの名古屋コーチン種。
卵肉兼用で、もちろん先生のお勧め。肉に解体するのも教わった。
休日に庭に放したら、先生宅まで遠征し野菜の芽を食べていたと聞く。
(写真:1983(昭和58)年夏)


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嗜好品でも先生の感化を受けた。
ペーパードリップで淹れるコーヒーを日に2杯は飲むようになった。

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果物を味わい、コーヒーで寛ぐという心の贅沢。
先生にはもっと果樹の育て方を教わりたかった。
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横浜地方気象台

現在、台風9号が私の家(?)をめがけて突進中。
この台風の国際名は「ミンドゥル」。
北朝鮮による命名で、意味はタンポポ。ミサイルでなくてホッ。


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台風でもあり、撮りためた中から、外人墓地隣りの横浜地方気象台を紹介しよう。

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1927(昭和2)年、落成の旧館。現在は入場無料の資料館となっている。
20歳代の神奈川県技師による設計。当時はキング(本庁舎)の設計で忙しく、若手に仕事が回ってきたのだとか。


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1910~30年代に流行ったアールデコ調の様式美がうかがえる玄関扉。
玄関前のひさし(上の写真)についたギザギザに見える装飾も。

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落成当時からの大時計。
階段室前のアーチ状の壁もアールデコの特徴。

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一枚板の階段踏板が重厚である。
手すり一つ一つに施された幾何学的な装飾も見事。

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渡り廊下で繋がった新館に気象業務を行う部屋がある。
きょうはさぞかし殺気立って働いていることだろう。


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動植物を使った気象観測でも時折話題になる。
横浜の桜の開花予報に使う標本木は見つからなかった。さて?

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30年ほど前、仕事でここを訪ねたことがある。
その時は薄暗くてかび臭い建物だとしか思わなかった。
もちろん親切にいろいろと教えてくれたのは言うまでもない。

マイクロトマト

中井の畑で、マイクロトマトの収穫が最盛期を迎えている。
直径がミニトマトの半分くらいしかないので「マイクロ」。
「小さいが結構うまいぞ。」と、貰った種から育てたもの。
ほったらかしで良いと言われたが、生育旺盛で芽を摘まないとジャングルになる。

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テーブル一杯の、昨日の収穫分。
ここからが大変。悪いものをえり分ける。
「まるで農家の夜なべ仕事だ。」


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潰れてない熟したものがポリ袋で四つ。
近所に一袋おすそ分け。
問題は食べ方。今朝は卵と一緒にスクランブル。

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三日前から始めたのがドライトマトづくりの挑戦。
半分に切って(小さいのでこれが大変)、このために購入した干し網に入れて干す。

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今朝、うまく干しあがった。
噛むと、トマトの旨味がジワリとくる。
パスタに、スープにいろいろ使える。
(左下の大きいのは、普通のミニトマト)

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お日さまの力は偉大だ。
ほかの野菜も干して、保存食にしてみよう。

マイクロトマトはスーパーでも見ない。
房のままサラダに飾ると見栄えがする(だろう)。

ガラスのうさぎ

中井の畑の最寄り駅はJR二宮駅。
その南口駅前ロータリーに、「ガラスのうさぎ」像がある。

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終戦10日前の8月5日、米軍の艦載機P51が二宮駅に向かって機銃掃射を行った。それにより、12歳の少女の目の前で、その父が亡くなった。
(写真:今も二宮駅ホーム屋根に残る機銃掃射の弾痕)

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少女は、3月10日の東京大空襲で母と二人の妹を亡くしていた。
少女は二宮町の人の助けを借り、父の亡骸を大八車に乗せて、東海道を小田原の焼き場に向かった。
(写真:現在の東海道。当時はもっと松が残っていたと思われる。)

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1977(昭和52)年、両親と妹たちの33回忌に、彼女はこの体験を小冊子にまとめて参会者に配った。
これが出版社の目に留まり、同年12月、「ガラスのうさぎ」として出版された。
その後、映画になり、NHKでドラマ化もされた。

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1981(昭和56)年の命日、二宮町民の募金で「ガラスのうさぎ」像が建立された。像は、ガラス製のウサギを抱いている。
これは、お父さんのガラス工場の焼け跡から、熱で溶けたガラスのウサギの置物が出てきたことから。

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この日の除幕式に、4人の来賓が呼ばれた。
左から、「少女」ご本人の高木敏子さん、一人おいて、映画の少女役・蛯名由紀子さん、一番右がNHKドラマの少女役・高部知子さん。


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感極まった二人。
そうでしょう、当時の出来事を語られたら、だれも涙なくしてはいられない。
(除幕式の写真:撮影者は妻。私は仕事のため除幕式に出席できず。)


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これを機に、像にちなんだ和菓子が作られ、今でも愛されている。
中の白あんがさっぱりとした素朴な味。
ほかに、ウサギの形をした最中もある。


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そのお菓子(だけとも言えるくらい)を作っている「みせ吉本店」。
明治から続く店という。
「ガラスのうさぎ」像から歩いて2分。東海道に面している。

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現在も、町民は「ガラスのうさぎ」の想いを大切にしている。
「平和への想い、千羽鶴にたくして!」と称して、毎年この時期千羽鶴を織り、像に手向けている。

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ところで、機銃掃射の跡が残るのは、真ん中が高い山型の屋根(写真の手前側)のスパン。
その20mほどのスパンが、昔のままの廃レールを再利用した柱、梁、そして木の垂木づくりである。
その前後のスパンは、真ん中がへこんだY字型(写真の奥側)の構造に改築されている。

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二宮町は気候が温暖なことから、以前は「長寿の里」をアピールしていた。今は町総務課を事務局に「平和の願い」をアピールしている。

本来なら全部をY字型の屋根に改築すべきところを、戦争の痕跡が残るスパンは手付かずのまま残した。JRのしかるべき部署の価値判断の正しさ、思い入れに喝采を送る。

追伸:除幕式のあと一人の来賓(男性)はだれだか、ずっと分からなかったが、今回判明した。別の機会に紹介しますのでご期待あれ。
プロフィール

Shige Haru

Author:Shige Haru
●小学校3年生のときの理科の宿題が「季節のたより」
●何の花が咲いた、何の鳥が鳴いていた、初カツオを、あるいはイチゴを食べた・・・と日記風に書き記した。今と違って食材にも季節が感じられた。
●そんな季節を感じられる便りを、八ヶ岳南麓の里と横浜の自宅から、お伝えしていきます(故あって、今しばらくは自宅からが主となっています)。

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